品質システム・食品安全

当社は日本唯一のアルギン酸の製造拠点です。同業他社との競争にさらされない環境にあるからこそ、私たちは自律的に品質を向上し続ける仕組みを持つことが重要だと考えています。
キミカでは「私たちは世界最高の品質と食品安全を守り、たゆまぬ努力によってお客様の信頼と満足を獲得します」という品質方針・食品安全方針のもと、独自の「品質マネジメントシステム」を構築し運用しています。日々の活動は品質マネジメントシステムで定める文書に従い行われ、世界中のユーザーや品質規格の認定機関から頂く厳しい監査・指導内容を積極的に取り入れ、継続的な改善につなげています。
他社と比較して満足するのではなく、今日よりも明日、明日よりも明後日、品質を確実に向上させてゆく仕組みを持つことこそが「キミカ品質」の秘訣です。

千葉プラントでは、全社員が参加対象となる清掃活動「ピカピカプラント運動」を展開し、直接製造に携わらない社員にも衛生意識を啓発しています。また、品質保証部による内部監査に加えて、役員による定期的な工場巡回も実施し、誰ひとり他人事でなく全員参加で品質を向上する意識を醸成しています。
全社員が出社時に体温を測定して健康チェック表を記入し、それを管理者が毎日確認することで、万全な健康状態の人員のみを作業に従事させています。定期的な検便で不顕性感染者（病原体に感染しているが症状が現れていない人）のスクリーニングも行い、製品汚染を予防しています。

当社は35年以上前から原料海藻の産出国チリに拠点を構え、海藻調達会社3社に資本参加して、適正な品質の海藻を安定的に調達するためのサプライチェーンを確立しました。漁民から買い取るところから、乾燥・粉砕・保管・輸送を経て、原料として工程に投入されるまでを自社で一貫して管理していますので、原料海藻のトレーサビリティは万全です。
千葉プラントでは独自に開発した基幹システム「KIMICA Frame」を活用し、原料の受入から製品の出荷まで、品質と食品安全に関わる記録を一元管理しています。原料や包装資材にはロットナンバーや製造年月日などを記録した2次元コードを貼り付けてKIMICA Frameで管理し、定期的なトレーサビリティ訓練によって製品等に関するさまざまな情報の追跡が可能であることを確認しています。

品質管理部による工程検査や製造環境の微生物監視測定に加えて、専門業者による定期的なモニタリング（ペストコントロール）を行って総合的な品質管理を実現しています。 最終製品の品質調製を行うブレンド工場では、衛生的な作業着とマスク・帽子の着用を義務付け、入室前の粘着ローラー掛けや手洗いを徹底して外部からの異物の持ち込みを予防しています。最新の品質調製・充填包装ラインでは、自動化によって人の直接的な関与を最小化し、金属探知機やウエイトチェッカーなどで異常を探知して不良品の出荷を防いでいます。
食品防御（フードディフェンス）の考えに則り工場の脆弱性分析を行い、リスクに応じた施錠管理により従業員のアクセス制限（入退場管理）をしています。作業場への物の持ち込みを制限したり、薬品管理、来訪者管理、従業員に対する食品防御教育を実施したりすることで、フードテロを未然に防いでいます。

製品がお客様と取り交わした品質規格を満たすことを確認するため、外観検査、異物検査や微生物検査、またアルギン酸の物性として大事な粘度やゲル強度測定などを実施しています。千葉プラントだけでも年間12,000件を超える品質試験を実施しており、常に万全の製品を出荷しています。

千葉プラントは、2001年から国際規格ISO9001に準拠した独自の品質マネジメントシステムに基づいた品質活動に取り組んでいます。食品の製造にあたっては食品安全に関する国際規格FSSC22000を取得し、HACCP※の手法に基づき、以下の品質管理活動を実施しています（その他の認証情報は認証取得状況へ）。

• 製造工程で起り得る危害を「ハザード分析表」で評価
• 重要管理点は「HACCPプラン」で管理・防止
• 製造条件と検査基準を「品質計画書」で制定
• 防虫防鼠、作業員の衛生（手洗い、消毒など）、衛生区画を「衛生管理規定」で制定
• 製造工程ごとの管理や検査の手順を「QCフロー図」で明確にして記録など

※HACCP：食品材料の入荷から製造・出荷に至る生産工程に対して、予想される微生物的・化学的・物理的危害を分析し、その結果に基づき危害防止のための重要管理点を設定して集中的に管理する衛生管理手法