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カラギナン

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カラギナンは、海藻(紅藻類)から抽出される天然多糖類です。ゲル化機能や増粘安定機能に優れ、さまざまな食品に利用されています。
たとえば、乳飲料に利用すると、乳タンパク質と良好に相互作用して沈殿・分離を防止します。耐熱性やpH安定性にも優れ、加熱調理や冷蔵・冷凍保存が必要な食品にも適しています。

用途

カラギナンはゲル化、増粘安定、乳化・分散安定などの効果があります。

機能別用途

機能 効果 応用例 配合量
ゲル化 ゲル形成
テクスチャー改善
ゼリー
プリン
チーズ様食品
カスタードクリーム
ゼリー飲料
0.1~1.5%
増粘安定 分散安定
ボディ感付与
テクスチャー改善
老化防止
果汁飲料
コーヒークリーム
デザートソース
アイスクリーム
ハム・ソーセージ
かまぼこ
ソース
パン
バッターミックス
麺類
0.01~0.05%
乳化・分散安定 乳化・分散状態の安定 マヨネーズ
ドレッシング
乳飲料
0.05~0.3%

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安全性

カラギナンは長年にわたり食品に使用され、安全性が認められている既存添加物です。国際的な安全性機関であるFAO/WHO合同食品添加物専門委員会(JECFA)では1日摂取許容量の設定がないほど、安全性が高いと評価されています。欧州食品安全機関(EFSA)や米国FDAも同様の結論を示しています。

商品一覧

キミカでは、ゲル化特性の異なる4タイプをラインナップしています。
製品名 タイプ 用途例
カラギナン
κ(カッパ)Ⅰチーズ様食品、ゼリー、デザート類
κ(カッパ)Ⅱ乳製品、乳飲料
ι(イオタ)プリン、デザートソース、ゼリー飲料
λ(ラムダ)ドレッシング、マヨネーズ、乳飲料

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特徴

特徴

カラギナンは、ガラクトースに硫酸基が結合した構造を持ち、主にκ(カッパ)型、ι(イオタ)型、λ(ラムダ)型の3つに分類されます。

カラギナンの構造

  • κカラギナン

    Kカラギナン
  • ιカラギナン

    Iカラギナン
  • λカラギナン

    λカラギナン

ゲル化性

カラギナンはタイプの違いによってゲル化性や、ゲル化に必要なイオンの種類、ゲルのテクスチャーが異なります。目的に応じて使い分けることで、テクスチャーを調整できます。

ゲル化性の違い

κ(カッパ)Ⅰ型 κ(カッパ)Ⅱ型 ι(イオタ)型 λ(ラムダ)型
ゲル化性 ×(増粘のみ)
ゲル化に必要な
イオン
K+ K+,Ca2+,Mg2+ Ca2+ -
ゲルの特徴 硬くてもろい
(脆性ゲル)
カッパI対比
弾力性・粘度あり
弾性があり、なめらか
(弾性ゲル)
-
ゲルの透明性 半透明~やや濁る 半透明 やや透明 -
温度依存性 加熱で溶解
冷却でゲル化
加熱で溶解
冷却でゲル化
加熱で溶解
冷却でゲル化
-
ゲル化温度 約35℃ 約30-35℃ 約35℃ -
使用例 チーズ様食品
ゼリー
デザート類
乳製品・乳飲料 プリン
デザートソース
ゼリー飲料
ドレッシング
マヨネーズ
乳飲料

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たんぱく質との反応性

カラギナンは負電荷を持つ多糖類であり、いずれのタイプのカラギナンにおいてもたんぱく質相互作用を示します。
また、相互作用の様式は系中のpHによって変化します。

カラギナンとたんぱく質の相互作用

  • pHがたんぱく質の等電点より
    大きいとき

    pHがたんぱく質の等電点より大きいとき
  • pHがたんぱく質の等電点より
    小さいとき

    pHがたんぱく質の等電点より小さいとき
系中のpH 相互作用
等電点より大きい カルシウムイオン等を介してイオン架橋してゲル化する
等電点より小さい たんぱく質と直接反応し沈殿させる

製造方法

原料海藻にアルカリを加えて煮沸することで抽出します。ろ過をした後に、ゲル化させ、塩析によって精製します。最後に、乾燥粉砕して粉末化することで精製カラギナン粉末が得られます。

カラギナンの製造工程

カラギナンの製造フロー

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資料

カタログ・技術資料(その他のカタログはこちらからご覧いただけます)

関連資料

カラギナン(783KB

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