2度目の産休を間近に控える品質保証のエキスパート
品質保証部マネジャー
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# 育休
高校2年生の頃から、食品メーカーの品質管理をしたいと思っていた。
「ちょうどその頃、食品偽装問題が国内外を問わず噴出・報道されて……。そんなことがまかり通る世の中は嫌だ! と思ったのがきっかけです。ちっちゃい頃から、ご飯の準備など母親の手伝いをするのが好きで、管理栄養士を目指していたのですが、食品の品質管理に志望を変更しました」
就活では、地元の食品メーカーを探した。実家が製麺業と食品関係の卸業をやっており、母から「面白い会社がある」とKIMICAを教えてもらったことがきっかけになった。
「ウェブサイトを見てみると、何より地元企業だし、アルギン酸という、1つの素材でいろいろな活用用途がある。なんでそんなことができるのか? と興味がわいて、就職することを決めました」
配属された技術開発部で、医療用グレードのアルギン酸の試験法開発に携わり、途中から食品アプリケーション開発を担当。「アルギン酸をこの食品に入れたらどうなるか? とか、こんな食品に使われているんだ! と、考えたり調べたりすることは楽しかった」のだが、社内結婚後の2020年に産休・育休を取得することになった。
「何より、社内結婚について寛容である……というか、諸先輩の前例も多々あって、全社を挙げて祝福してくれることに、感動し感謝しました。育休中は、それこそ育児に専念していたのですが、仕事復帰後の自分を想定しているうちに、『高校生の頃から携わりたかった品質に関わる仕事、できれば医薬品グレードがいいな』という思いが募りました」
1年先輩の夫に気持ちを話したところ、意向は会社に伝わった。復帰後、希望通りの部署に配属されることになり、2年後管理職になった。現在の仕事は、医薬品グレードのアルギン酸の品質保証。製品として出荷できるかどうかの最終判断──製品の安心安全と、ビジネスの成否についての天秤──が問われる重要な立場だ。
「各部署から起票される書類を受け、必要な措置の指示や製品品質への影響評価、記録の正確性などを確認します。トラブルがあると、事の大きさによっては現場確認を行います。現場の責任者・担当者とのコミュニケーションを通じて、速やかに最善策を検討することが重要です」
子どもの成長と、家族でのお出かけが楽しみです。毎週金曜日に、子どもが保育園から借りてくる絵本(今週はどんな本だろう?)を一緒に読むことでリラックスしています。夫婦ともフルタイムで働いているので、時短できるような育児の便利グッズとか、キッチン用品を中心にネットショッピングすることも多いです。月末にクレジットカードの明細を見て、「まずい、来月は抑えよう」と反省することもありますが……(笑)。
手順書の作成やレビュー、顧客からの質問表への回答品質に関連する契約の締結、監査対応、所轄当局への申請業務など、その守備範囲は広い。医療用アルギン酸の製造の責任者になった夫に、ダメ出しするケースもあるが、「問題は社内で意見を出し合うことで解決・完結させ、家庭には一切持ち込まない」という約束を、お互い守っている。そして、2回目の産休・育休を取得することになった。
「最初に産休・育休を取得するときは、経験者である先輩方にいろいろ相談しました。やっぱり不安がありましたし……。私が抜けることで、チームのみんなに迷惑がかかるんじゃないか? ということも心配でした。でもみんなが祝福してくれて、私が抜ける穴をカバーするだけでなく、それ以上にチームを機能させるバックアップ体制が、KIMICAにはあるんです。そんな体験がありますから、今回は心置きなく出産・育児に臨めます」
育休中に、品質保証の最終判断を行なってきた、医療用アルギン酸の新製品が市場に投下されることになる。
「画期的な新製品ですから、私がいない間に、すごい反響を呼んでいるかもしれません。いまから楽しみで、ワクワクしています。元々変化を恐れない会社ですし、復帰したら、想像もできない発展をしているかも……。そのときは、一から勉強し直す覚悟です(笑)」
KIMICAはチャレンジを続ける会社だ。その気風は、社員にも浸透している。チャレンジして結果が得られれば、経営陣に直接自分の成果をアピールする場面も用意されている。
「就活もチャレンジだと思います。文系だからよくわからない……、海藻のことなんか何も知らない……なんて心配はありません。新入社員研修も充実しているし、新入社員には先輩社員がペアになって一から仕事を教える「インストラクター制度」があって、毎年戦力として巣立っています。わからないからやめておこうではなく、興味をもっていただけたのであれば、ぜひチャレンジしていただきたいと思います!」
未来を担う若い人たちが、新たな仲間として加わることが楽しみだ。新たな若い力を得て、「世の中に、アルギン酸の魅力を広めたい」という願いが叶う日は、もうすぐそこに迫っている。